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2022年1月損害保険各社の自動車保険の保険料改定
■衝突被害軽減ブレーキなど運転者の安全運転を支援するシステムを搭載した自動車(安全運転サポート車)の普及が進み交通事故が減少しているためです。対人賠償責任保険において、自家用普通・小型乗用車および自家用軽四輪乗用車における衝突軽減ブレーキ装着車両の割合は、2019年度には31%にのぼっています。車の性能が向上し、交通事故が減ったため、保険会社としては保険金支払いが減っています。このことが保険料に反映されています。
■個々のリスクの差異に応じたものとなるように、直近の保険統計等に基づき、料率区分ごとの割増引率を見直しています。主なものは次のとおりです。
(1)自家用普通・小型乗用車の初度登録後の経過期間による割引です。改定前は当初の「25ヶ月以内」の区分を割引対象としていましたが、「25ヶ月から49ヶ月以内」の区分も割引の対象とし、対象の用途・車種も拡大し、自家用軽四輪車が追加となります。
(2)ノンフリート等級の割増引率の見直しです。過去の無事故年数や事故件数などに応じて設けている等級のことですが、この割増引率を見直し、無事故の9等級から19等級の割引率が拡大し、それ以外では割引率が縮小または割増率が拡大します。なお契約数の最も多い無事故の20等級の割引率に変更はありません。
(3)年齢条件の割増引率の見直しをします。
(4)運転者限定による割増引率の見直しをします。
また、自動車保険や火災保険などの損害保険は損害保険料率算出機構が、データを収集分析し、料率を随時改定しています。その基準をもとに各損害保険会社が保険料を改定し、同時に商品改定をする場合もあります。保険料が下がると、保険料収入の減少につながるため、減った保険料を軍資金に補償を充実させるための特約を追加提案される場合も考えられます。もし現在加入の自動車保険に個人賠償責任特約が付帯されていなかったら、付帯をお勧めします。自転車と通行人との事故での賠償責任でも使え、保険金が無制限の保険会社もあります。火災保険や傷害保険にも付帯できますので、重複しないようご注意ください。また弁護士費用も付帯することをお勧めします。この二つの特約に複数名のお客様が随分助けられた経験があります。
最近、生命保険にも同じようなことが言えますが、特約がたくさん準備されている保険が目立ちます。更新時には損害保険会社だけでなく、各種共済の自動車保険も視野に入れて比較し、不要な特約や重複した特約に加入し無駄な保険料を支払わないよう注意してください。
田中 美子(たなか よしこ )
CFP®認定者
2級ファイナンシャル・
プランニング技能士
TLC(トータルライフコンサルタント)副称号:生命保険協会認定FP
損害保険上級資格
DCプランナー2級
キャリアコンサルタント