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学資保険として終身保険を使うという考え方

お子さまが生まれると、お父さまやお母さまになられた方から必ずといっていいほど学資保険の相談があります。多くの方は、昭和世代のご両親から促されたことがきっかけのようです。
教育資金準備には、銀行の積み立て、つみたてNISAの活用など様々な方法がありますが、学資保険には、中途解約したら損をするから絶対解約しないように頑張れることや、契約者(父母など)にもしものことがあった場合は保険料の払込が免除になり、契約時に約束された祝金や満期金が受け取れる(保険会社が積み立ててくれる)というメリットがあります。銀行の積み立てやつみたてNISAの場合、積立期間中のご両親にもしものことがあった場合、その後の積み立てができなくなる可能性がありますが、学資保険にはそのリスクがない点が最大の魅力といえるでしょう。

その一方で、近年の学資保険は支払った保険料を上回る学資祝金・満期金を受け取れることは稀でした。それが最近になって予定利率が上がってきたこともあり、支払った保険料より多い学資祝金・満期金が受け取れるケースが増えてきています。この傾向は終身保険にもあてはまることから、低解約返戻金型の終身保険を学資金の準備に活用する方法をご紹介します。

【目標】
子どもが18歳の時に200万円を準備する(現在0歳)
【設定条件】
保険種類:低解約金型終身保険(円建て)
死亡保険金:300万円
保険料払込方法:月払または年払
保険料払込期間:10年または15年
保険料(10年):(1)月払 17,109円、(2)年払 201,492円
   (15年):(3)月払 11,526円、(4)年払 135,720円
契約者・被保険者(父)30歳
※保険金受取人を子にしても問題はありませんが、保険金受取時の年齢によっては親権者が請求することになります。また契約者・被保険者を母にすることもでき、その場合若干保険料が安くなります。

お父さんに一生涯の死亡保障300万円を準備したため、保険料払込期間中にもしものことがあれば300万円の死亡保険金が支払われることになり、この保険金を学資として活用できます。
では、18年後の解約返戻金と返戻率をみてみましょう。

(1)払込期間10年の月払の場合
保険料払込総額:2,053,080円
18年後の解約返戻金:2,205,870円
18歳時の解約返戻率:107.4%

(2)払込期間10年の年払の場合
保険料払込総額:2,014,920円
18年後の解約返戻金:2,205,870円
18歳時の解約返戻率:109.4%

(3)払込期間15年の月払の場合
保険料払込総額:2,074,680円
18年後の解約返戻金:2,205,870円
18歳時の解約返戻率:106.3%

(4)払込期間15年の年払の場合
保険料払込総額:2,035,800円
18年後の解約返戻金:2,205,870円
18歳時の解約返戻率:108.3%


いずれも目標額の200万円を超える資金準備ができています。返戻率も106~109%と元本割れのリスクもありません。また、本来の学資保険のように、小学校や中学校入学時の祝金はなく、満期金という概念もないため、学資金として使わなかった場合は、結婚資金や住宅取得時の資金援助、あるいはご両親自身の老後資金など様々な用途に活用できます。銀行の積み立てやつみたてNISA等と併用して準備すると良いでしょう。尚、今回、試算した低解約返戻金型の終身保険は、払込期間中の解約返戻金が抑制されているため、その間に解約すると元本割れする点には注意が必要です。

 

田中 美子(たなか よしこ )

CFP®認定者

1級ファイナンシャル・

プランニング技能士

TLC(トータルライフコンサルタント)副称号:生命保険協会認定FP

損害保険上級資格

DCプランナー2級

キャリアコンサルタント

公開日: 2023年12月21日 10:00